正恩氏欠席 JIJI.COMには、『正恩氏、国際フォーラム欠席=ロシア高官が見通し』と題して、ロシアのウシャコフ大統領補佐官は、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が9月11~13日に極東ウラジオストクで開かれる東方経済フォーラムに出席しないとの見通しを示した。とある。
フォーラムに出席すれば、安倍首相との会談を期待する向きも有ったが、それが実現しない事になる。欠席の理由として、韓国の文在寅大統領と3回目の南北首脳会談の為とされる。この時期に合わせて、何でと言う疑問が湧く。それには、どうやら前哨戦が有った様だ。
そもそも北朝鮮には、非核化などする気はない。韓国の文大統領もどうやら、韓国の民族主義に押されてか、あるいは、自身の考えなのか定かでないが、韓国の民族主義が言う「核は、民族の誇り」を意識している。核を温存したまま、南北統一を図りたい、今では、文大統領の目論見とも言える。
そうした目論見を実現するには、非核化には触れず、朝鮮戦争の終戦宣言を取り付ける必要がある。ロシアのプーチン大統領からの招待を断っても、3回目の南北首脳会談を進め、中国の習近平氏と共に南北朝鮮と中国の融和演出を国連総会を前にして、実現する必要が有ると考えたのだろう。
国連の場で、文大統領が、今度は中国を交えて、再び、トランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長の騙しの仲介役に乗り出す。先の米朝会談よろしく、CVIDを除く様なシナリオで、トランプ大統領から「終戦」と言う言葉尻を引き出せれば、文大統領の目論見が、現実のものとなる。そう考えたのかも知れない。
そうしたシナリオに、唯一邪魔なのが、安倍首相と言う事になる。文大統領にとって、安倍、金正恩会談は、何としても避けたい、核の温存を実現するには、「非核化」などの言質は、何としても避けねばならない命題だったのかも知れない。プーチン大統領の招待を断る。通常では考えられない事の背景には、そんな目論見が見え隠れしている。