曖昧合意のツケ 産経新聞には、『米朝「曖昧合意」のツケが表面化 事前協議難航でポンペオ氏訪朝中止』と題して、トランプ米大統領が24日、ポンペオ国務長官による北朝鮮訪問を急遽(きゅうきょ)中止させたのは、非核化措置の具体化を求める米国と、制裁緩和など見返りの先行実施を要求する北朝鮮との立場の隔たりが一層鮮明になったためだ。6月12日の米朝首脳会談で、トランプ氏が金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と「非核化」の定義や道筋について厳密に確認せず、拙速に非核化プロセスを進めようとした代償がついに表面化してきたといえる。とある。
関係筋のリーク記事だ。非核化の実現は、1mmも進んでいない事を明らかにしたばかりか、今後も進まない事を暴露した格好だ。騙す北朝鮮に対して、騙されたトランプの構図が明確になった。共産党国家と向き合う時は、嘘が付き物だと言う事を心しなかったトランプ氏のうかつさが招いた結果だとも言える。
北朝鮮が求めるのは、見返りと朝鮮戦争の終結宣言だ。終結宣言も、日本などからの援助を前提にした物だ。これに対して、日本やアメリカは、核の放棄を求める。だが、そもそも今の国際法では、核拡散の立場から、核の保有も製造も認めていない。普通に考えれば、国際法を破る相手に見返りを与える。マスコミを中心に普通に議論されるが、全く論理が成り立たない奇妙な話だ。それはまるで、日本が核武装論議を始めたら、中国が日本に対して国家予算の何倍にも匹敵する無償援助をくれるとでも言うのか。それ程奇妙な話だ。
北朝鮮や、知的財産の侵害で、米中間の問題は、深刻化する。こうした場合、中国のやる事は、スパイを使って、政治工作に走る。アメリカに対しては、政治家への寄付と言う露骨な形で。例として、トランプ氏と大統領選挙を戦ったクリントン氏に対して、多額の寄付が行われた。
元々、クリントンと言えば、中国の金に浸透した政権だったと言われている。夫のクリントン大統領は、9日間と言う異例の長さで、中国を訪れ、同盟国である日本にも、寄りもしなかった。この時、中国が欲しがっていたロケットの姿勢制御技術を渡したとされる。おかげで、以降、日本は中国の核弾頭の標的としておびえる事になる。日本の姿勢制御技術は、アメリカが出さなかったので、独自開発した技術だ。
その奥さんであるヒラリー・クリントンもまた、中国の金に浸る。先の大統領選挙では、トランプ候補と大統領選挙を戦う。トランプは、自前の選挙資金で大統領選を戦うが、クリントンは、違った。その選挙資金は、約43億8000万円と報告されている。さらに、これとは別に、政治資金団体「スーパーPAC(政治活動委員会)」は、5200万ドル(約54億3000万円)を用意しているとされる。膨大な資金がヒラリー陣営に流れた。それを寄付をした中国人の住居を実際に訪問すると、「リストにある住所と名前が一致しなかっただけでなく、一致した人物ですら寄付をした覚えばないと言った」とされる。ニューヨークタイムス記事とその記者の話だ。
およそ100億円の内、実態は、かなりの金額が中国から提供されたと言われている。クリントン候補が、オバマ政権下の国務長官の資格で中国を訪問した時には、南沙諸島、西沙諸島問題には、ただの一言も触れなかったとされる。自宅にメールサーバを置くなど、要人として禁じられた行為をどんな必要性が有って、行っていたのか。これを考えると、中国と知られずにメールを交わす必要性が有った。そう考えられなくもない。
中国企業がトランプ大統領によって制裁を受けるとなれば、中国は国家を挙げて政治工作に走る。反トランプ陣営に対して、活動資金を与え、マスコミ、政治家を使って、民主主義の弱点であるバカを洗脳する。まさに、事は複雑だ。
中国の金で汚れた政治家は、クリントンだけではない。そうした政治家の金脈は、既に取材され、本にまでなっていた。タイトルは忘れたが、新聞をにぎわす政治家の多くが、そうだった事を思い出す。そうした意味では、トランプ氏のロシア疑惑は、習近平氏からの贈り物と言えなくもないのではなかろうか。
中国スパイと言えば、日本も例外ではない。そうした活動は、前々から存在する。その裏には、日本をベネズエラの様にしたいと言う中国スパイによる裏工作が有ると推察する。当時の民主党、今でも民主党は有るが、メンバーを考えると、今の立憲民主と言った方が良いのかも知れない。中国の為に掲げる「沖縄ビジョン」や、裏マニュフェストと言われる「政策INDEX」、「外国人参政権」、鳩山元首相の「日本は、日本人だけの物ではない」発言を裏付ける、「主権の委譲」と称して、「通貨の発行権その他の国家主権」を法律によって中国に委譲すると書いた政策。当時の玄葉外相と言えば、沖縄県の尖閣諸島について「中国に差し上げればいい」と非公式な場で発言したとの記事が、10日発売の週刊新潮に掲載されること。そうした事を挙げれば切りがないが。
民進党の農水省関連では、スパイ事件がある。中国のスパイは、中国人民解放軍総参謀部の出身とされ、民主党の玄葉元外相の松下政経塾当時のご学友と言う肩書きだった。それが、日本の農水機密に関する書類を所持していた人物だ。警視庁の調べでそれが解っている。それを渡したのは、民主党になって、協議会の代表以上が目に出来る機密書類である。互いに面識もあり、渡したと疑われるが、当の本人は、そんな事は無いと言っている。鹿野道彦農水相と筒井信隆農水副大臣という現職の農水省最高幹部2人が手に出来る書類だ。
どうやらこのスパイは、機密書類を、念力でコピー出来るらしい。民主党幹部は、そう言っている事になる。そんな書類は知らないと言う事なので、警察に逮捕されるも、起訴猶予となり、書類を持って中国に帰された。警視庁の調べでは、この中国人スパイ、親中団体に「研究員」と称し、更なるスパイを送り込むことも画策していたとあった。表向きは、建築家だったり、ビジネスマンだったり、色々なのだろう。だが、中身はスパイだ。その更なるスパイを送り込んだ一人が、こうした事件を起こす。
テレビの低俗番組に笑顔を絶やさぬノー天気な日本人。北朝鮮に見返りですか。バカでなければ、余程のお人好しだと、自戒すべきではなかろうか。トランプの失敗の裏には、日本へのそうした工作が影響を与えたとも言えなくもない。