INF全廃条約 産経新聞には、『ロシア「戦争招く」米を警告 中距離核戦力全廃条約の破棄表明に』と題して、米トランプ大統領が中距離核戦力(INF)全廃条約の破棄を表明したことをめぐり、露上院のコサチョフ国際問題委員長は21日、「INF全廃条約の破綻(はたん)は戦争を招く可能性があり、危機的状況だ。国連安保理での議論が必要だ」との意見を示した。イタル・タス通信が報じた。とある。
米ロで決めたINF全廃条約をトランプ氏は、破棄を表明した。ロシア側が、これに対して、どう回答するのか、そこがカギになる。
アメリカ側から見れば、米ロのINF全廃条約が有る為に、それが足かせとなり、核兵器を量産している中国に対抗できない。ロシアもそれが分かっている。中国を考えた時、ロシアにとっても、INF全廃条約は、足かせになる。ロシアは、アメリカと軍拡競争をすれば、経済的負担で、国が可笑しくなる。かと言って、中国の軍拡を放置する事も出来ない。アメリカと組んで、中国をINF全廃条約に引きずり込む事が出来ればよいが、中国にそもそも他国と強調する考えなど、ない。トランプ氏のINF全廃条約の破棄は、中国を念頭に置いた場合、ある意味必然なのかも知れない。
中国の軍拡は、止まらない。それを見据え、INF全廃条約が破棄され、アメリカは、その経済力を使って軍拡に走る。アメリカVS.中国の新たな冷戦構造の始まりかも知れない。
そうした事を見据えて、ロシアは、共産主義の立場で、中国側に寄り添うのか、中立を装うのか、プーチン大統領の挙動が、カギとなりそうだ。いずれにしろ、今のロシアは、アメリカの軍拡に付き合えるほどの経済力はない。
こうした事を背景に、日本では、中国の事をおくびにも出さずに、中国の意を受け、チャイナスクールの連中が、トランプは怪しからん、平和への挑戦だなんて言って、騒ぐのだろう。
アメリカ国内でも、先の大統領選挙でトランプ氏と戦ったクリントンの様に、中国の金で動く政治家が多く居る。彼らとの政治ゲームが始まる。トランプ氏は、勝算が有ると思うから、政治ゲームを始めたのだろう。