新定義 共同通信には、『「日本国キログラム原器」を公開』と題して、重さの単位キログラムの定義変更が国際度量衡総会に諮られるのを前に、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は12日までに、現在の基準となっている金属製分銅「日本国キログラム原器」を報道陣に公開した。新定義でも1キロの重さは変わらないが、定義の変更が決まれば、来年5月でお役御免となる。とある。
さて、その新定義だが、ニュースを聞いても、良く分からない。もうちょっと分かり易い解説はないかと調べて見た。新しい基準の候補としては、2つの案が有った様だ。一つは、特定の元素を特定の数だけ集めた質量を1Kgと定義するやり方だ。特定の元素と来れば、炭素原子C12と言う事になるのであろう。特定の数となれば、アボガドロ定数と言う事になる。これら2つの数字を使って1Kgを定義する方法だ。
もう一つは、今回決まった方法で、プランク定数が出てくる。ニュースを聞いても、それがどうしたと言う事で、ニュースで聞く限り、良く分からない。そこで、今一歩踏み込んでこれを調べる切っ掛けとなった訳だ。調べると、この定義は、アインシュタインの相対論と光電効果に関係するとある。光電効果も、アインシュタインの業績で、ノーベル賞は、相対論にでは無く、光電効果に与えられた。
アインシュタインと言えば、E=mc2が有名だ。その公式には、続きが有って、E=mc2=hvともあらわされる。このmが質量で、公式を見る限り、質量は別の定数を使う事で定義出来る。vは、周波数で、hが、プランク定数となる。このプランク定数が、ニュースで定義として流れた訳だ。
私が不思議に思う事は、初めの候補のアボガドロ定数も然りだが、神が世界を作った時、原子にばらつきは無かったのか。ばらつきとは、人間が物を作る時、品質が一定せずばらつき、不良品を含んでしまう。その観点で考えると、なぜ、原子にはばらつきが無いと言えるのか、不良品が無いのか、不思議でならない。いや、実はあるが、小さいので、検知できないのかも知れない。見つけたら、ノベル賞だな。
2つ目は、今回の定義だ。質量を定義するのに、プランク定数と言う非常に小さな値を、光速の2乗と言う非常に大きな定数で割る。なんじゃそれはと、誤差はどうなっているのかと気になるが、正確性を求める原器に使うと言うのだから、単純に驚く。そうなのかとね。ならば、原爆も水爆も、実験せずとも、理論計算で、作れそうだと。確認の為、実験は、1回か、2回すれば良いと言う事になりそうだ。現代物理とは、精度を競うような、そう言う世界なんだろうね。