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タイトル  マクロンの野望
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 マクロンの野望
 Bloombergには、『仏ルノー、日産自に臨時株主総会の早期開催を要請-関係者』と題して、フランスの自動車メーカー、ルノーは日産自動車に対し、できるだけ早期の株主総会実施を要請したと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。日産自が法人として起訴されたことに加え、ガバナンスや、日産自にルノーが派遣している取締役について協議したいという。とある。

 マクロン大統領の政治生命を掛けた大博打と言って良いかも知れない。マクロンは、経済担当大臣だったのに、その経済がメタメタで、フランスは、国内の経済も政治も混乱して収まりそうにない。となれば、マクロンにとって、点数を稼ぐには、ルノーが日産を食うしかないと考えるだろう。

 フランスが政治権力を使って乗り出してくるのに対して、日本の世耕経済担当大臣が、交渉下手と来る。民間企業に任せればと、どこの国の何のための大臣なのか、後は知らん顔だ。この大臣、どうやら本人が最も大臣としての自覚がないのではなかろうか。あんたがやるべき事は、ゴン容疑者の結論が出るまでは、いかなる政治も関与する事を好まないと言えば良い。

 北方領土の問題でも、ロシアに良いとこ取りをされた経緯がある。知っての通りだ。米国との交渉でも、散々だ。これも知っての通りだ。今度は、フランスか。

 フランスが臨時株主総会を要求すると言う事は、フランスでは準備が出来たぞ。つまり、カルロス・ゴーンCEOの報酬がフランスの法律に準拠している。国として結論付けた訳だ。一方、捜査中の日本は、推定無罪の原則で、黒白が付いていない。臨時総会では、推定無罪のゴーンを貶めるためのクーデタだと。今の日産の幹部の権限を弱める、あわよくば、ルノーの幹部と取り換える。そんな要求と想像できる。

 ルノーに日産が飲まれれば、日産は、自動車メーカーとしての魅力を失う。まともな自動車の生産が出来なくなる。それは、マクロンが満足でも、その先、誰もハピーになる者はいない。政治とは、物事を悪くするために存在する。そんな気がするね。
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