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タイトル  コレステロールを下げる新常識
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「コレステロールを下げる新常識」板倉弘重(監修)は、コレステロールにまつわるいろいろな情報を整理して解説したもの。検査値が診断基準よりちょっと高いだけで、薬治療を勧める医師もいて、必要の無いケースが有ると言う。そこで、最先端の考え方ではどうなんだと言う事が知りたくなる。

LDL、HDLは、コレステロールを運ぶための粒子の呼び名です。それぞれに含まれるコレステロールの成分と機能はまったく同じで、粒子の成分と機能が異なるのです。LDLコレステロール値に最も深く関わっているのは、食事の内容です。コレステロール含有量が多い食品やコレステロールを増やす食品を意識して減らすと、コレステロール値はほとんどの場合、下がります。コレステロール値が低すぎると、免疫力が低下するため、ガンを発症しやすくなります。軽めの運動を続けると、HDLコレステ囗-ルが増えやすいことが報告されています。

私たちの体の中には、常時、約100120gのコレステロールがあります。存在する場所は筋肉、肝臓、脳に各30%ずつ、残りの10%が血液中とほかの臓器です。コレステロール自体はまったく同じもの。悪玉・善玉と区別されるのは、リポたんぱくの働きが違うからです。LDLコレステロールは、HDLコレステロールに比べて、食生活を中心とする生活習慣の影響を受けやすく、数値が変動しやすい特徴があります。そのため、がんばって行ったケアの成果が比較的スムーズに出ます。コレステロール値が低かった時代の日本人が、健康で長生きしていたかというと、そうともいえません。コレステロールは”ちょい高め”くらいが、健康を維持しやすいのです。日本人向けの診断基準は日本動脈硬化学会が決めており、現在の基準は、2007年に設定されたものです。アメリカの診断基準より数値が低く設定されていることが指摘・批判されています。

1990年代、コレステロール値と病気の関係を知るための日本初の大規模な疫学調査、日本脂質介入試験が実施されました。その結果は、心臓病の危険度が増すのは、総コレステロール値が240㎎/d以上の場合、ほかの病気も含めた死亡危険度は、総コレステロール値が180~259㎎/dの場合が最も低くなりました。つまり、日本の診断基準より”ちょい高め”でも、健康でいられるということがわかったのです。薬が必要なケース、不要なケースは。今まで述べてきたように、コレステロールを下げる必要のないケースも多く、また、下げることが必要な場合でも、薬でなく食生活の改善などで十分な成果が出るケースも多いのです。65~74歳の人は、LDLコレステロール値が高すぎると、それまでの年代の人と同様に動脈硬化が進むことが報告されています。よって、下げるセルフケアが大切です。一方、75歳以上の人は、動脈硬化のリスクが高くなければ、LDLコレステロール値を下げる必要がない場合が多いです。

これを読んで思う事は、多少ならコレステロールは、高くても問題はない様だ。むしろ、少し高めの方が長い気をする。そんなデータが有るくらいだ。基準値を外れた、薬をと言う医者に問題を感ずる。薬には、必ず副作用がある。アメリカと日本で基準値が違い、投薬が必要と判断するには、かなり外れた所と言うのが、アメリカなどの考え方のようだ。しかも、高齢者の場合は、下げる必要が無いと来ればなおさらだ。でも気になるLDLだが、食事で下がる数値でも有るとなれば、まず試すのは、食事の改善と運動だろう。漢方も試して見たい内容でだ。それでも異常に高いのであれば、初めて考えるのが、投薬と思えば良いのではなかろうか。
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